嫉妬/雪/甘党 やたら物置へ行きたがる少年兵を、すわ憑かれたかと先輩兵士は部屋へ閉じこめた。翌朝は真夏だというのに一面の霜、草花がみな黄色く霜枯れた。彼女の仕業だ、文字を教える約束をしたのに行かなかったからと少年兵が言い、葉を指さした。葉の一枚一枚についた傷は確かに、下手くそな文字にも見える。