制服/砂糖菓子/夜
学校帰り、裏カフェに寄る。自前で直したオンボロ屋台をキッチンカーと言い張るのには閉口だが、これの方が夜に似合う気もする。ワンコインでドリンク(半欠けの湯呑に焙じ茶)をもらい、スイーツ(木枠で仕切られた金平糖やらガムやら煎餅)を選んでよい。もう十円出せばミニ麺にお湯を入れてくれる。
傷跡/砂糖菓子/猫も杓子も
裏カフェはスイーツもリサイクルで、スーパーの期限切れの琥珀糖が今日のメインだ。ドリンクをソーダにしてもらって琥珀糖を入るだけ入れ、カフェの置かれた公園の街灯に透かす。ごみだらけの公園もその時だけは流石に綺麗に思えるが所詮は錯覚で、私がそう言うと店主は違いないねと隠すそぶりもない。
耳/砂糖菓子/トランス
この公園を買い取るのが裏カフェ店主の夢だ。落書きだらけのタコ滑り台もヒョウモンダコ色にして、中でカフェをやるそうだ。ケーキとかも出すよと夢見がちだが、もんじゃか何かだろうと睨んでいる。内緒だがその時は学校をやめて屋台で二号店をやる。学校に店の噂だけ流してそっとカラー綿飴を売る。