財布/パフェ/夜
第一戦は両者白塗りのケーキを出した。パティシエがナイフを入れた断面はゴッホの星月夜。中に色付き生地を仕込んだのだ。対する裏カフェ店主のケーキは切ると中の駄菓子が流れ出すギミックケーキで、カラーチョコや飴に混ざって三色あられまで出現、塩気も欲しいよねとの弁。両者楽しく美味で引分け。
耳/パフェ/癖
問答式の第二戦。店主の出した固まる前のゼリーへパティシエは素早く琥珀糖を仕込み、パティシエのパフェの土台を店主は慣れた手で飾りにかかる。かくてゼリーは甘い熱帯魚の泳ぐ珊瑚礁の海を表したスノードームと化し、パフェにはクリームと果物のタコ滑り台がそびえ立つ。食べるのが勿体無く引分け。
月/パフェ/いたちごっこ
合作式の第三戦。焼きたてクレープ一枚目は店主、チョコで素早く書くのはリスの絵。その上に乗せた二枚目にパティシエは生クリームでスズメを描く。言うまでもなく絵しりとりで、続く計二十枚ノーミスで出来上がったミルクレープを「間のしりとり全部言えた人は食べていいよ」との店主の言に全員撃沈。
背伸び/パフェ/はじめて
第四試合は団体戦。店主側は本人、女子高生、スプレー画家、チョコ栽培男だがパティシエ側は、と思う間もなく僕にご指名。なぜか店主が大喜びで、門外漢ほど面白いとか。かくて情け無用のドリンク勝負、僕はグラスにブラックチョコとミルクの二層+チェリーと桜乗せでパトカー表現、店主にだけ大受け。
ナイフ/パフェ/蜂蜜
女子高生はカラー綿飴in炭酸水。スプレー画家はピーベリー+レモングミの青変茶。栽培マンはカカオ+蜂蜜+唐辛子のインカドリンク。これは我々の要求だと店主。カラーサイダーは屋台、青茶はタコ滑り台公園、古代チョコは植物園。そして店主はタピオカもとい粒餅inきな粉黒蜜ドリンク。古民家だ。