小噺帖

極小一次創作。よそで作った三題噺や都々逸の一時的集積所。
極小一次創作。よそで作った三題噺や都々逸の一時的集積所。
俳句てふてふ 2020年度まとめ

俳句てふてふ 2020年度まとめ

小さい花小さい花にある宇宙
通勤のひと足ごとに花笑う
ウイルスをおもてなしせよ春嵐
春の塵コロナも季語になりたいか
花笑う道を選んで出社する
デデポッポウ姿確かめずにおかぬ
君たちはきょうだいですねヒナゲシよ

蚊よ頼む守れソーシャルディスタンス
ヒト以外みんなそろって大連休
意欲停滞あじさいだけをじっと見る
昼下がり夏のカラスは可哀想
猫に気を遣われる日の梅雨曇り
愛国とふ鎖国の中卯の花腐し
大正昭和平成令和おばあちゃん
あじさいは己が天下を誇らない
老いるって多彩なのかな紫陽花よ
見えぬからずっと憶えている彗星
空白く吹雪みたいな夏の雨
柴犬の顔で乗り出す塀のバラ
地元は豪雨あの川溢れるんだねえ
この夏は海に行きたい!(埼玉県)
空中は蚊の国鳥の国雲の国
蝋燭の透き通る時だけの沼
油蝉の真横で暮らす緊張感
あの梅雨は何だったのか油照り
かなぶんの一機墜落枕元
鳥か虫か獣かヒトか夜の声
四階も天空のうち南風
蚊と蚊と蚊ガールズトークする網戸
蚊のお腹カナブンのお腹見る網戸
冷房をお許し願うこの酷暑
セミの声まだ憶えてる夜の耳
かまきりの子が一丁前にかまきり
世界一の馬鹿へかぶされ雲の峰
まだ夏の季語使えそな夜の熱
もう梅雨と言えないのかな豪雨来る
炎帝猛る今年生まれた蚊の不幸
炎天下世界はソーシャルディストピア
虹の出る雨は稀です泥の靴

本当に秋は隣か開いた窓
故郷とは違う花咲く島にいる
声だけで顔は知らない秋の虫
リスのいる庭だ背中に木の実降る
白い靴触りたかった土用波
水棲に戻れと言うか小糠雨
霧雨のなか水中花のような人
龍の気で蛙は潜む山の淵
秋雨や密で秘密な傘とふ字
食事ウンチ食事休みの青虫や
何匹の龍潜んだか今日の淵 ※季語「龍淵に潜む」合わせ
貝殻の音の聞こえぬ歳になる
本当に出てくれたねえ名月よ
落ち込んでいたかったのに天高し
ビー玉をばら撒いたよな鴨の池
どうしても季語になる気のない地震

足先へ命を流す炬燵かな
オリオンのさやかに稔る梢かな
頼むからもう諦めろ冬の蚊よ
チョコレートは薬なるべし冬籠
電柱に冬鷺一羽灯りをり
ラジオ体操あお向きて青より見えず
両の手でかっさばきたし冬の雲
街じゅうの野良を呑み込む炬燵かな
ウイルスの鼓動聴きたし冬籠
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